- 過去受賞企業紹介
2022 年受賞
ユニークビジネスモデル賞
蓄積したデータベースを活用して顧客に役立つ情報を届け、顧客の状況を正確に把握し長期的にサポート
- 47ホールディングス株式会社
- 関東
ワークプレイスの総合コンサルティング事業
グレートカンパニーアワード
2022 ユニークビジネスモデル賞
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受賞理由
同社は賃貸オフィス情報・仲介サービスの「officee」や、国内最大級の約70万点のオフィス家具を扱う通販サイト「Kagg.jp」などを運営し、企業がオフィス移転をする際に必要な物件探し、内装デザイン、家具選定などをトータルサポートしているワークプレイスの総合コンサルティング企業です。売上高は直近10年で1164%アップと急成長しています。
同社の大きな強みはデータベースです。「officee」では、データベース構築チームが地道に集めた正確なオフィス物件情報をWEB上で公開。非公開情報が多かったオフィス不動産業界を変革し、顧客は物件を選びやすくなりました。「Kagg.jp」では、業界横断型の商品データベースを独自に構築。「Kagg.jpを見れば各オフィス家具メーカーの製品を比較検討して購入できる」環境を整えました。
また、同社は各事業のデータベースを統合し、顧客のオフィスの状況についても継続的に更新・管理をしています。入居しているオフィスの面積、家具の発注履歴や各サイトの閲覧頻度などから、オフィス移転やリニューアルの時期を把握し、適切なタイミングで営業を実施。販売して終了ではなくリピートを発生させ、ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)を最大化する仕組みを確立しています。
旧来からの業界特性である「人」を通じた営業活動だけでなく、自社で蓄積した「データベース」を活用して顧客に役立つ情報を届け、また顧客の状況を正確に把握することで長期的にサポートし、収益を上げていく同社に、『ユニークビジネスモデル賞』をお贈りします。
データベースの開放で業界を革新する
より良いワークプレイスを創る“データベースカンパニー”
企業概要
会社名 47ホールディングス株式会社
代表者名 阿久根 聡
設立 2002年11月(前身法人)
本社所在地 東京都渋谷区広尾1-13-1
従業員数 146人(2022年8月現在、グループ計)
事業内容 ワークプレイスの総合コンサルティング事業
受賞理由
自社で蓄積したデータベース活用による長期・継続的な顧客サポート
・既存事業の成長と新規事業の立ち上げから、直近10年間で1164%成長。
・自社で、オフィス物件情報、各オフィス家具メーカーの商品情報などを蓄積し、データベースを独自構築し公開。非公開情報が多かったオフィス不動産業界を変革。
・仲介・内装・家具の各事業のデータベースを統合。顧客のオフィス状況を継続的に更新・管理し、ライフタイムバリュー(顧客生涯価値)を最大化する仕組みを確立。
業界ポジション
非公開情報が多かったオフィス不動産業界を変革
オフィス仲介会社が顧客との情報の非対称性から利益を得るという業界特有の状況を改善すべく、独自で総合的データを蓄積し公開。業界へ風穴を開けると同時に、有効活用して1,000%以上の成長を果たしています。
事業概要
オフィス空室情報の網羅的・正確なデータベース
更新率・写真掲載率は90%以上
47ホールディングス株式会社は、ワークプレイス構築に関する、仲介・内装・家具という3つの事業を行っています。
そのうち仲介業は2002年の創業時から手掛け、同社の「officee」は業界でも類を見ないサービスです。
賃貸オフィス情報・仲介サービスofficeeは、正確性が高く、物件数が多く、しかも業界唯一の仲介手数料完全無料で、顧客利便性に長けています。
仲介手数料の完全無料化は、主なターゲットを移転が多いベンチャー企業・IT企業に置き、貸主からのみ仲介手数料をもらうことで実現しています。借主にしてみれば、手数料が無料なだけでも、利便性が高いと言えますが、特筆すべきは業界他社が自社のデータベースを更新するための“仲介会社の教科書”とするほどの情報の信ぴょう性があります。
オフィス物件の空室状況は常に移り替わるなか、同社のofficeeは掲載情報の90%以上が最新かつ正確。
これを可能とするのが、データベースチームの地道な作業です。いわゆるローラー作戦で、エリアの物件を1件ずつ、オーナーに電話したり、足を運んで確認することで、情報の網羅性と、正確性・最新性を担保しています。
これらにより、同社はベンチャー企業、IT企業を中心に6000社以上の移転をサポートしてきました。
国内No.1の70万点の品揃えと圧倒的な価格競争力を誇るオフィス家具ECサイトを運営
オフィス家具EC事業でも、同社は独自性と競争力を持ちます。
同社が手掛けるオフィス家具ECサイト「Kagg.jp」は、いわば“オフィス家具業界のAmazon”。国内No.1の70万点の品揃えと価格競争力を誇ります。
この秘訣は、同社の発想の転換にあります。
一般的に、オフィス家具を購入する顧客はスピードを重視しません。そこで、配送スピードを重視せず、在庫を抱えないという判断により、豊富な商品や色、タイプからオフィス家具を選べるようになり、顧客の選択肢を広げることができました。
一例として、あるオフィスチェアでは色やアームレスト・ヘッドレストの有無などにより400種ものバリエーションがあります。すると、在庫を置いての販売には保管コストなどもかさみます。しかし、同社は在庫を置かないという判断により、こうした商品でも全種を提供することができています。
同社では、このオフィス家具通販事業にもデータベースチームを設けています。そして様々なメーカー横断型の商品マスタを構築することで、豊富なラインナップを実現させてきました。
このデータベースと購買データが、Kagg.jpにメーカーへの強い交渉力をもたらし、結果として「定価の最大65%OFF」といった「ECにおける最低価格保証サービス」につながっています。
仲介、内装、家具
3つのデータベースの相乗効果
そして、同社最大の強みと言えるのが、これら事業の統合データベースの相乗効果です。
仲介、内装、家具の顧客データを統合し、オフィス状況を継続的に更新・管理しています。
つまり、家具発注履歴や納品時の目視などから移転・内装リニューアルのニーズを把握して、適切なタイミングでMA(マーケティングオートメーション)や営業によりアプローチすることで、確度の高い営業活動へとつなげています。
また、例えば自社で家具を納品することで、搬入経路の把握をし、これもデータ化して、物件情報へと反映していくという仕組みがあります。「顧客が知りたい情報をいかにして収集するか」に腐心し、各事業の連携を強めているからこそ、同社の成長があると言えるでしょう。
社会への影響
長期的なお客様満足を目指したデータベース公開がオフィス業界を変革
同社が上記のようなビジネスモデルを進めた背景には、オフィス業界の課題を解決したいという創業者の思いがあります。
もともと創業者はベンチャー企業で働いており、その当時、世の中のベンチャー企業への理解不足と、オフィス仲介会社が情報を故意に隠していることもある業界の課題を感じました。これはオフィス移転を頻繁に行うベンチャー企業にとって悩みの一つでした。
そこで、インターネットの力で、オフィス業界の抱える課題を解決し、ベンチャー企業が事業に集中できる環境を作りたいという想いから創業しました。
そして、創業理念を実現すべく、同社は次々と情報を収集し、公開してきました。
業界でも珍しい「データベースカンパニー」であり、業界随一のサービスを複数持つ同社。結果として業界に大きなインパクトをもたらしたことは、直近10年間での1164%成長という数字が雄弁に語っています
「長期的な顧客満足を目指す」企業文化の浸透
担当コンサルタントコメント
「稀有なビジネスモデルと地道な作業を続ける胆力」
47ホールディングス株式会社様は、情報の網羅性が高い正確なデータベースを公開し、オンラインによる集客力を高めている点で稀有なビジネスモデルを持っています。その背景にあるのは地道な作業を忍耐強く続けていく胆力。これを実現できるのも、従業員に対して、「目先の利益ではなく、長期的にお客様に満足していただける方法を選ぶというスタンス」を浸透させていることに他ならないでしょう。
顧客の利便性追求に注力し、顧客の高い支持を集める同社は、今後も成長が見込まれています。 -
47ホールディングス株式会社
代表取締役
阿久根 聡 氏
47ホールディングス株式会社
URL:https://47co.jp/
URL:https://47co.jp/
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